
ここまでのブログでは、ストレスがホルモン(内分泌系)にどんな影響を与えるかを見てきました。
でもストレスの影響はそれだけではありません。もうひとつ重要なのが、自律神経系への影響です。
自律神経ってどんな神経?
自律神経とは、私たちが意識しなくても働いてくれている神経のこと。例えば、呼吸や心拍、消化や排せつ
、血圧や体温調整などを自動でコントロールしてくれているのが自律神経です。
自律神経には2つの種類があります。
・交感神経:緊張・興奮のときに働く(アクセル役)
・副交感神経:リラックス・休息のときに働く(ブレーキ役)
この2つがバランスよく切り替わることで、私たちは元気に日常生活を送ることができています。
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ストレスがかかるとどうなる?
ストレスがかかると、脳はそれを「非常事態」と捉え、副腎から「アドレナリン」が分泌されます。
このアドレナリンの作用で交感神経が一気に高まります。
心臓がバクバクしたり、血圧が上がったり、呼吸が浅くなったりなど。まさに、交感神経がアクセルをベタ踏みしているような状態です。
ストレスや過緊張の状態が続くと、体のあちこちに不調が現れてきます。
疲労を専門とする医師たちが、まず注目するのが自律神経の変調。
これは、体の中でも最も早く“疲れ”の信号を出してくれる場所だからです。
こんな不調、ありませんか?
自律神経が乱れていると、検査では異常が出ないけれど、本人ははっきりと不調を感じます。
これがいわゆる「不定愁訴(ふていしゅうそ)」と呼ばれる症状です。
例えば、目の疲れ、肩こり、頭痛、眠れない、朝すっきり起きられない、倦怠感、疲れやすさ、イライラ、不安感、焦りなど…。
こうしたサインは、「ちょっと疲れてるかも」の段階で出てくる重要なSOS信号なんです。
なぜ目や肩に出やすいの?
交感神経が優位な状態が続くと、筋肉が緊張しやすくなります。
実は、血管の周りにも筋肉があるので、その筋肉がギュッと縮まると血管が細くなってしまいます。
結果、血流が悪くなり、眼精疲労や肩こりを引き起こすのです。
つまり、目の疲れや肩こりは、体の中で起きている血流の悪化という“疲労のサイン”のあらわれとも言えます。
参考元:東洋経済新報社「あなたを疲れから救う 休養学」
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