
ここまでのブログでは、内分泌系や神経系の疲労メカニズムを見てきましたが、実は免疫系もまた疲労の影響を強く受ける重要な制御システムです。誰しも「疲れていると風邪を引きやすい」「疲れが溜まると体調を崩す」と感じた経験があるでしょう。これはまさに、 疲労によって免疫の働きそのものが弱ってしまうサインなのです。
自律神経の乱れが白血球バランスを崩す
免疫の主役である白血球(リンパ球と顆粒球)は、自律神経の状態に応じてその比率が変化します。
交感神経優位 → リンパ球【減】、顆粒球【増】
副交感神経優位 → リンパ球【増】、顆粒球【減】
顆粒球は昼間にウイルスや細菌を“貪食”して除去し、リンパ球は夜間に抗体を作って仕上げを担います。しかし、疲労やストレスで交感神経が常にオンのままだと、 夜間に働くべきリンパ球が減少。結果として、侵入した敵を最後まで排除しきれず、感染症にかかりやすい状態になってしまいます。
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がん細胞とも戦う免疫力
免疫系は感染症だけでなく、がん細胞の監視役も担っています。私たちの体内では毎日がん細胞が生まれますが、正常な免疫機能があればこれを排除し、発症を防いでくれます。
しかし、慢性的な疲労によって免疫力が低下すると、がん細胞を見逃してしまうリスクが高まり、長期的にはがん発症の危険因子となるのです。疲労を軽視せず、免疫を守ることは病気予防の大前提と言えます。
疲れを感じたときに「忙しいから仕方ない」と済ませるのは危険です。十分な休養と自律神経のバランス回復に取り組むことが、免疫系を健康に維持し、感染症やがんから身を守る最良の予防策となります。
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参考元:東洋経済新報社「あなたを疲れから救う 休養学」
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