
休息の捉え方の違い
日本人の睡眠時間はOECD加盟国の中で最下位であり、労働時間も決して短くはありません。そのため、多くの日本人は「自由時間が増えたら何をしたいか?」という問いに対して「休息・睡眠」と答えています。これは、日常的に十分な休息が取れていないと感じている証拠ともいえます。
一方、日本よりも年間の休みが多く、睡眠時間も長いドイツでも、同じく「休息・睡眠」が最も多い回答でした。興味深いのは、日本よりも圧倒的に休む時間が確保されているにもかかわらず、ドイツ人もまだ「もっと休みたい」と感じている点です。これは、単に休みの長さだけでなく、休み方そのものが満足度に影響を与えている可能性を示唆しています。
韓国人の休み方
韓国の人々の回答は、日本やドイツとは異なる傾向を示しました。韓国は世界的に見ても睡眠時間が短く、労働時間も長い国ですが、「プライベートな時間が増えたら何をしたいか?」という質問に対して、第一位に挙がったのは「運動・スポーツ」でした。さらに、「友人・恋人などと過ごす」「家族と過ごす」といった回答も上位にランクインしています。
つまり、韓国人は限られた自由時間を単なる休息ではなく、積極的に体を動かしたり、大切な人と過ごしたりすることに充てています。これは、日本人の「とにかく休みたい」という意識とは対照的であり、休息に対する価値観の違いが表れているといえるでしょう。
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休み方の工夫が必要?
ドイツ人の回答をさらに見ると、第一位は「休息・睡眠」ですが、第二位には「友人・恋人などと過ごす」がランクインしています。つまり、単に休むだけでなく、親しい人と過ごすことが休養になると考えているのです。この点は韓国と共通しており、「リフレッシュするためには、単に体を休めるだけではない」という考え方があるようです。
一方の日本人は、具体的に「何をしたいか」という点にあまり意識が向いていない傾向があります。「休息・睡眠」が第一位ではありますが、「どのように休めば疲れが取れるのか」が明確になっていないのかもしれません。
参考元:東洋経済新報社「あなたを疲れから救う 休養学」
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