「毎日歩くのが辛く、膝の内側の痛みを抱えながらの移動が辛い」「階段の昇り降りが辛く、日常生活動作が困難」「病院や整形外科に軟骨がすり減っているから痛みはしかたないと言われた」「レントゲンを撮るも以上なしと言われ、痛み止めと湿布だけであった」「このまま痛みが取れなくなるんじゃないかと不安」このような症状を抱えている方は多くいらっしゃいます。

なぜひざの痛みは出るのか?
膝に痛みを抱えている方で多いのは、「歩いたり」「階段の登り降り」「正座」といった膝を動かしたり、曲げたりすると痛い場合に困っているという方が多いです。これらの動作は、本来痛みを感じないはずですが、なぜか痛みを感じている方が存在します。そして、20代や30代よりも40代以降から膝の痛みを感じている方が徐々に増えてきます。
多くの場合にこういった痛みを感じやすい人の共通点は以下のことが考えられます。
・変形性膝関節症を持っている
・膝に水が溜まっている
・痛みある膝に熱を感じる
・膝の可動域が狭い上に曲げると痛い
・膝の靱帯や軟骨を痛めた経緯がある
こういった経緯を抱えている方は、のちに膝の痛みが強くなる傾向にあります。そして、これらの共通点として挙げられるのが膝の関節に傷ができている状態またはできていた状態です。この膝関節に傷がある状態にプラスして負担のかかる状況になることで膝の痛みが増悪すると考えられます。また、変形性膝関節症が進行するおそれもあります。
さらに、これらの多くは膝の内側が痛いと感じる方が多いです。もちろん膝の外側が痛い場合も存在しますが、内側が圧倒的に多く、O脚を呈することが多いです。これは、内側の靱帯や半月板を痛めることが多いため、膝の内側が痛いと感じると考えられます。
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膝痛を放置して悪化するとどうなる?
こうした膝の痛みを放置していると最悪手術による人工膝関節になる可能性があります。院長の上野は入院施設のある病院での勤務で人工膝関節置換手術後の翌日リハビリ介入をしていた経験があります。手術をした多くの患者さんは、「長年の膝の痛みを我慢していた」という人がほとんどでした。膝に痛みが出てから、変形が起こり手術に至るまでの間にどんな施術とどんな生活を送るかで手術をするのか、しないのかで手術の有無を分けるのではないでしょうか。
人工膝関節になるまでに、レントゲン検査ではO脚であること→次第に半月板がすり減っている→もう半月板がなくなり骨同士が当たっているという段階までくると医者からは手術の話が出てくることがほとんどです。これを指標にした分類をKellgren-Laurence(ケルグレン ローレンス)分類と言います。この分類は1から4までに分類され、数字が上がるにつれて、変形の重症度が増すという分類になります。そして、変形した膝関節のことを「変形性膝関節症」と言われます。
なぜ変形性膝関節症になるの?
男性よりも女性の方が圧倒的に多く、早い人では40代から始まります。膝に存在する軟骨がすり減っていくことで、レントゲンでは変形しているように見えるため、変形性膝関節症と言われます。このクッションがあるおかげで、骨同士はくっつかずに関節としての機能を果たします。また、膝の痛みを自覚している人数は、2,530万人と言われ、その780万人は日常的に痛みを感じてると言われています。
なぜ変形性膝関節症になるのでしょうか?さまざまな理由が挙げられますが、大事な部分は、変形性膝関節症に「なる人」と「ならない人」の違いについてです。変形性膝関節症を調べると必ず出てくるのが、体重と筋力の低下です。果たして本当にそうなんでしょうか?一つずつ解説をしていきます。
仮に80kg以上の人は変形性膝関節症になりやすいということであれば、なぜ40代以降に増えていくのでしょうか?10代や20代でも80kg以上の人はたくさんいます。学校や仕事先でも100kgある10代20代はいますが、整形外科病院での勤務時代に膝が痛いと来た10代柔道選手の膝のレントゲンを撮ってみても変形は確認されませんでした。これに関しては、エコー検査にて靱帯損傷が確認され、ギプス固定となりました。また、体重が1kg増えれば膝関節にかかる負担は歩くと2〜3kg、階段登り降りで4kg〜5kg増えると言われています。しかし、70代男性で登山が趣味で毎週山を登るという人に出会いましたが、膝が痛くなったことは一度もないそうで、レントゲンは撮ってはいませんが、膝の状態を一度見せていただいたところ、変形している様子はありませんでした。※実際にはレントゲンを撮る方が確実ですが、痛みのない部分にレントゲンを撮ることはないため確認ができなかった。
次に、筋力が衰えいているパターンです。これも調べるとかなり多いです。そもそも膝関節の緩衝材として半月板が存在します。圧力にとても強い構造をしており(Ⅱ型コラーゲンが地面と垂直方向に伸びている)、筋力が低下しただけでは変形するかというとまだ説明が足りません。実際に整体院omoに見える40代の膝痛で多くで見えるのがバレーボールをしていて痛みが出てきた方が多いです。エコー検査でも半月板が変性しているのが確認されます。この方達は、バレーボールという運動を行っているのに筋力が低下するのでしょうか?運動をしていない方ならわかりますが、運動をして筋力が衰えるとはまず考えにくいです。
ですが、この緩衝材として知られる半月板がすり減る現象が起こります。一体なんなのでしょうか?
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変形するかどうかは遺伝子次第?
ここまでのおさらいとして、40代以降から増える変形性の膝関節症ですが、体重増加や筋力低下による変性が起こるだけではまだ説明がつかないことが多いです。ではその正体とは?軟骨組織(半月板)の変性に関与するGremlin-1(グレムリン)という分泌タンパク質が関与していると分子の世界で言われています。この分泌タンパク質の存在が軟骨基質分解酵素を発現し変性すると言われています。この遺伝子を持っているかいないかで変形性膝関節に「なる人」と「ならない人」に振り分けられる要因であると考えれます。
Gremlin-1が特に活性化する条件は、半月板に機械的なストレスがかかることです。つまり足の小指側に体重をかけてあることが問題と言えます。なので、体重増加も筋力低下も直接的な要因ではない可能性が高いと言えます。実施に、体重が50kgもない70代の方でも変形性膝関節症の手術を行うこともあるため、ここでは体重が重いからという理由は必ずしも一番と言えません。大事なのは、Gremlin-1が活性化させてしまう状態です。そして、40代以降になるとこの遺伝子が活性化する人が多いから、40代以降で変形が進むのではないかと言われています。
次回は、間違った改善方法と正しい予防法・改善方法についてお話しします。
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